朝の心
“求めなさい”
- 2005.04.26
- 朝の心
『求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。』みなさんがすでに知っているとおり、これは今年度の目標としてかかげられている聖書の言葉です。さて、聖書ではこのあとどのような言葉が続いているのでしょうか。イエスはこのように言っています。『あなたがたの誰が、パンを欲しがる自分の子どもに石を与えるだろうか。魚を欲しがるのに蛇を与えるだろうか。このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子どもにはよい物を与えることを知っている。まして、あなたがたの天の父は求める者によい物をくださるにちがいない。』このようになっています。さて、このあとイエスは「だから…」と結論を述べます。しかし、不思議なことにイエスは「だから一生懸命求めなさい」とも「だから一生懸命探しなさい」とも言わないのです。イエスはこう結論付けます。「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」と。わたしたちは、勉強にしてもスポーツにしても、自分の目標に向かってがんばりそれを成し遂げたとき、本当にうれしい気持ちになります。しかし、私たちが何を達成したにしても、それは決して自分の力だけによるのではありません。かげで支えてくれた多くの人々のことを私たちは決して忘れてはいけません。イエスは、ただがむしゃらに自分の喜びを一生懸命求めなさいとは言いませんでした。そうではなく、何かを達成して喜びを味わった人は、今度は自分も周りの誰かが何かを達成するためにかげで支え、その人に喜びを運ぶ人になりなさい、一緒に喜びなさい、と教えているのです。今年度中、これから何度もこの『求めなさい』という言葉を聞くと思います。そのときには、求めることの大切さと同時に、周りの人への思いやりの大切さも思い出したいと思います。