MORNING TALK
朝の心
“希望の国のエクソダス”
- 2005.04.26
- 朝の心
秋の夜長、読書をするには最適の季節です。よい本を読んだと納得する時もあれば、そうでない時もあるでしょう。この夏、読んだ本に村上龍さんの『希望の国のエクソダス』という本があります。駅ビルの本屋で友達と待ち合わせしていた時に目にし、「全国で80万人以上の中学生が学校を捨てた」という一行だけを読んで、何気なく買った本です。この話の中で、中学校を中退し、ネットビジネスに成功したポンちゃんという子が、中年の主人公に言う次のセリフが印象的でした。「この国には何でもある。本当に何でもあります。だが、希望だけがない。」ポンちゃん達はそれ故、エクソダス、すなわち脱出をするのです。確かに、私たちの周りにはいいものが沢山あります。たくさんあり過ぎて困るくらいです。にもかかわらず、ポンちゃん達は希望がないからといって、この国から脱出しました。私たちはどうでしょうか?良い物に囲まれているにもかかわらず、いつも疲れた顔で、学校生活に、家庭生活に不満を抱き、つまらないと愚痴ってはいないでしょうか?そうすることは簡単です。しかし、そうすることで本当に希望の無い生活にしてしまってはいないでしょうか?マザーテレサの次の言葉は、私たちに無限の希望を与えてくれます。それはこんな言葉です。『場所を変えても答えにならない、仕事を変えても答えにならない。心を変えなくてはならないのです。』もし、あなたが今の生活に失望しているなら、まずあなたの心からかえてみませんか?苦虫をつぶしたような顔よりも素敵な笑顔を、無言で通るよりもおはようの一言を。それだけで、自分だけでなく、周囲の人にも小さな希望の種をまくことになるのだとしたら、これをつかわない手はないでしょう。希望はあなたの心から芽生えてくるはずです。