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MORNING TALK

朝の心

あきらめない

2006.04.20
朝の心

 ある日本人口構成が観光目的でアメリカを訪れたとき、生まれて初めてパラセイリングを経験しました。パラセイリングとはパラシュートを付けてモーターボートで引っ張ってもらうマリンスポーツです。その高校生は、このパラセイリングをとても楽しみにしていましたが、運の悪いことに事故を起こしてしまいました。ケガはなかった者の、それは危うく命を落としかねない状況でした。彼はおびえ、もう2度とパラセイリングはしないと心に誓いました。
 その時、そこに、たまたま居合わせた1人のアメリカ人男性がいました。この方は、世界でも有名な事業家であり、モティべーションに関する研究の第一人者でもあったのですが、彼は見ず知らずの外国人高校生に近寄り、こう言ったのです。
 「君が事故に遭ったことはとてもアンラッキーだ。しかし、パラセイリングは決して危ないスポーツではない。君は今、再挑戦すべきだ。」と・・・。
 普通の人なら「なんということを言うアメリカ人だ!」と恐らく怒るかもしれません。しかしその男性は、このつらい体験が、まだ高校生の将来にマイナスになることを悟っていたのです。
 説得すること2時間。ついにその高校生は、両親が止めるのも聞かず、再挑戦したのです。彼は優雅に大空を舞い、一瞬風になったのです。地上に降り立った時、彼はアメリカ人男性に真っ先に駆け寄り、抱きつきました。そして「サンキュー!サンキュー!」と男性の胸の中で号泣したのです。男性もまた、彼を抱きしめ、涙でその勇気を称えました。
 その高校生は日本に帰り、この経験がこれからの人生を歩んでいく中で、最高の財産になるであろうことに気づいていました。
 「どんなことがあっても、絶対にあきらめることはしない!」と・・・。

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