MORNING TALK
朝の心
野茂秀雄〜My life 僕の人生 〜
- 2007.05.03
- 朝の心
ボストン・レッドソックスの松坂投手や他の選手の活躍が注目され、今でこそ多くの日本人選手が活躍しているアメリカ・メジャーリーグですが、少し前まで、メジャーリーグに挑戦するなどということは、全く無謀なことだと考えられていました。
しかし12年前、周囲の人々の強い反対やマスコミの批判を押し切り、断固としてメジャーに挑戦すると表明した選手がいました。もちろん野茂英雄投手です。彼がどれだけのことを成し遂げたかは、今さら言うまでもありません。
メジャー最初の年のインタビューのとき、彼はメジャー挑戦を自分の両親にも反対されたことを述べてから、“ディス・イズ・マイライフ”(僕の人生なんだ)と言いました。他の人の人生ではない、僕の人生だ。彼の普段の話し方からすると、少し突き放したような、冷たい、そんな感じで話したのかもしれません。しかしその言葉には並々ならぬ決意が秘められていたことでしょう。
当時日本最高の投手であったにもかかわらず、その全てをなげうって未知の世界へ挑戦しようとしたとき、頼れるのは自分だけだったのかもしれません。そしてその責任をとるのも自分だけだということを彼はよく分かっていました。
「僕の人生なんだ」。
今、野茂投手は再びメジャーのマウンドを目指し、準備をしています。それは最後の責任を自分でとるため、そんな気がします。