朝の心
一番大切なもの
- 2007.07.23
- 朝の心
中学生の頃に聞いたお話です。一緒に味わってみましょう。
蜘蛛の巣のコンクールがありました。森の中の蜘蛛達は一生懸命蜘蛛の巣を張ります。色のきれいな糸を使って様々な模様の蜘蛛の巣を作ります。審査員は一つ一つの蜘蛛の巣を見てまわります。甲乙つけがたい出来栄えです。蜘蛛たちも自分の巣と仲間の巣を見比べています。仲間の巣の出来栄えに驚くものもいます。どれを選べばいいのでしょうか。賞は1つしかありません。長老の審査員はすべてを見てまわり、一番高いところで様々な木々を渡って巣を作っていた蜘蛛に、賞を与えると言い渡しました。一番高いところにいた蜘蛛は地上に降りてくる途中、他の蜘蛛の巣を見てまわりました。自分の巣よりもきれいで立派です。地上に降り立つと、自分の巣が一番だと言われ驚きました。他の蜘蛛も一番高いところに作った巣が一番だと認めてくれています。その蜘蛛はもう一度自分の巣を見てまわりました。すると、1本だけ上の方から自分の巣に伸びている糸がありました。こんな糸を張ったかなと思いました。これは自分の巣にとって余分な糸だと思って切ってしまいました。その途端、巣はあっという間に糸の塊になってつぶれてしまいました。巣はその糸によって支えられていたのです。
この話を聞いた時、何の話なのかなあと思いました。その後でこういう話が続いたのです。
人間の人生にとって一番大切なものは、天にいる神様とのつながりです。神様と繋がっている限り、色々な文様の人生を紡ぐことができます。それを断ち切ってしまうと、人生は台無しになってしまうのです。あの蜘蛛と同じように。人間は自らの手で神様との繋がりを切ります。蜘蛛の巣がどうなったか、思い出してください。良い人生を歩むためには、神様とのつながりを大切にすることです。(サレジオ会日本管区長)