新約聖書の中に、「ヤコブの手紙」というわずか６ページほどの短い手紙があります。この手紙は短いながら、どこを読んでも、示唆に富む言葉があります。このヤコブの手紙に次のような言葉があります。
「私の愛する兄弟たち、・・・だれでも、聞くのに早く、話すのに遅く、また怒るのに遅いようにしなさい」
自分ばかりしゃべってないで、人の話をよく聞きなさい、そしてすぐに怒らないようにしなさい、ということでしょう。私たちの行動を考えてみると、これと全く逆であるような気がします。すなわち、聞くに遅く、語るに早く、怒るに早いのです。
人との対話が成り立つためには、まず「聞き上手」でなければなりません。そして自分のことは最後に言うくらいでいいのです。大きな声で自分のことばかりしゃべっていては、相手の話など聞こえはしません。
せめて少し小さな声で話してみましょう。自分の声が大きすぎて聞こえなかった周りの声が聞こえるかもしれません。