MORNING TALK
朝の心
本当の幸せ
- 2009.03.18
- 朝の心
わたしたちはいつも幸せになりたいと思っています。
でも、本当の幸せは自分の回りの人々が幸せにならないと自分にも訪れません。
自分だけ幸せになるということはありえないのです。
楽しみというものは一人でも味わえますが、幸せは一人では味わえません。
この世には“わたし”の幸せというものはなくて、“わたしたちの”幸せしかないのです。
だから、自分が幸せになりたいと思うならば、周りの人たちを幸せにしようと努力する
べきなのです。
マルコの福音書に次のようなエピソードがあります。
あるときイエスの話を聞こうと人々が大勢集まって家の中には入りきれず外まで人があふれていました。そこに体が麻痺して動かない人を4人の男たちが担いで連れてきましたが人がいっぱいで入ることができません。そこで彼らは家の屋根に登って穴を開け、体の動かない人をイエスのそばに吊り降ろしました。イエスは4人の男たちの熱心さと信仰に感動して体の動かない人を癒された、という話です。
一見、何気ない、聖書には普通に出てきそうなエピソードですが、注意してほしいことは、イエスが心を動かされたのは体の動かない人に対してではなくて、その人を連れてきて人の家の屋根に穴を開けてまで癒してもらおうとした4人の男に対してでした。
この4人は自分のことなんか考えていません。ただ一人の人を癒してもらいたいがために突飛もないことをしたのです。
そういうことをして4人の男は不幸になったのでしょうか。イエスに叱られたのでしょうか。そんなことはありません。みんな幸せになったのです。
みなさん、自分だけが幸せになるということはありえないのです。
人の幸せのために努力する、それが自分を含めたみんなの幸せになるのではないでしょうか。