MORNING TALK
朝の心
学院がめざすもの
- 2011.09.29
- 朝の心
日本のミッションスクールの原点は、キリシタン時代のセミナリヨと言う学校です。セミナリヨとは「種をまく」と言う言葉から来ています。おそらく、ここに集まる子供たちにイエスのことばと暮らしの知識や人生の意義の種を撒いて、それぞれが自分の道を歩み、良い社会を生み出してほしいという願いから生まれた言葉かもしれません。この学校を運営していたのはイエズス会の宣教師です。当然イエズス会の教育理念のもとに子供たちの教育がなされていたと思われます。その教育理念は現在のイエズス会の学校や日本のミッションスクールに受け継がれています。
第1原則は「知的なものよりも道徳的なものが大事(頭よりも心)」と言う内容で「手段として知的なものの育成が大事(しっかりした知識で社会に奉仕)」という第2原則がこれに続きます。この2つの原則は、一見ごく当たり前の内容ですが、実行することに大きな努力が必要となります。
頭より心が大切とは、知的に優れた研究や発見や技術が、自分の隣人を苦しめるようなことはないか、ということを考えて、行動しなさいという意味です。今、あなたは発見したものや研究しているもの、あるいは技術が人類に損傷を与えるものを作り出す危険があれば、それを放棄する勇気が必要となります。自分の名声よりも、自分の隣人が幸福になってくれることを第一に考え、社会に貢献できる道を探求するのが、最初のミッションスクールの使命でした。
この日向学院は宮崎県最初のミッションスクールです。学院にもこの考えが根付いています。みなさんが自分の道を歩むとき、ミッションスクールのこの意義を心にとめて、社会への貢献に励んでください。日向学院はこれを「地の塩、世の光であれ」と表現しています。