朝の心
聖母マリアのように すべてを神にゆだねて
- 2012.05.12
- 朝の心
カトリック教会では、5月はイエス・キリストの母、聖母マリアの月とされています。なぜ聖母マリアは、尊敬されているのでしょうか。マリアの生涯をたどってみると、ナザレという小さな町にいた少女が、ヨゼフと婚約していたにもかかわらず、子供ができていることを知らされます。きっと周りの人から疑いの目でみられたことでしょう。そして、イエスを出産するときには、泊る場所が見つからずに、馬小屋のようなところで、過ごさなければなりませんでした。イエスが生まれた後も、ヘロデという王がイエスの命を狙っていたので、幼いイエスを連れて、エジプトに逃げなければなりませんでした。そして、やがてイエスが成長して大人になると、弟子たちを連れて、旅に出て宣教をはじめます。親戚や地元の人たちから、イエスはおかしくなったのではないか、といわれます。イエスに敵意や憎しみを抱く者たちが現れ、最終的には、逮捕され、拷問をうけ、十字架につけられて、死んでしまいます。わが子が死んでいくのを見なければならなかったマリアは、どれほど苦しかったことでしょう。 このように、悲惨な人生を送ったかのようにみえるマリアですが、どんなことがあっても、マリアは、神に信頼し、神は必ず愛をもって救ってくださる、救いを実現してくださると、信じていました。
ここで、ひとつの歌を紹介します。「私の祈り」という歌です。
わたしの祈り わたしの願い
わたしのすべて 主は聞いている。
必要なのは ただひとつだけ 主により頼み ゆだねきること
あなたの み手の中 何も恐れはしない
弱さは主によって 恵みにかえられたから
私たちの人生も、もし神がわたしたちを愛してくださっている、救ってくださるということを信じるなら、どんなことがあっても、しあわせに生きることができます。大切なことは、神にすべてをゆだねることです。聖母マリアのように。