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MORNING TALK

朝の心

Faccio Io Vado Io

2012.11.19
朝の心

某工場内の「おれがやらなきゃだれがやる」と書かれた看板、「だれが」の「が」の点が削られ、「おれがやらなきゃだれかやる」になっていた、という笑い話を聞いたことがあります。本当のことなら、この会社の将来はちょっぴり心配です。
さて、先月『ドン・ボスコのことば100』という本を皆さんに配りました。あるクラスでは、担当者が毎日一つずつを選んで、黒板に書いてくれています。とても嬉しいことです。皆さんも、ことあるごとにページをめくり、生活の中で生かしてくれることを願っています。
この本の中に“Faccio Io”という言葉があります。「やります、私が!」という意味です。そして“Faccio Io”と並んでもう一つ有名なのが“Vado Io”、「行きます、私が!」という言葉です。“Faccio Io” や“Vado Io”は、自らすすんで積極的に行うということです。時々、皆さんは、親や先生方から頼みごとをされることがあるでしょう。その時、「嫌だなあ、誰かやってくれないかな」「面倒くさいなあ」という姿勢ではなく、自らすすんで「やります、私が」「行きます、僕が」という姿勢を、ドン・ボスコは勧めているのです。『ドン・ボスコのことば100』には、「面倒だと思うような場面でも、積極的に、自発的に『私がやります!』という気持ち。それは『自分が、私が』というエゴイズムの裏返しではなく、『私を捧げます』という積極的な意味での自己犠牲の精神です」と解説されています。
さらに、ドン・ボスコは「晴れやかな心で」もって、この精神を持つように勧めています。この季節、空を見上げると、さわやかな秋晴れが高く広がっています。この「晴れやかな」空のように「はい、私がやります」「僕が喜んでいきます」という気持ちでのぞみましょうというのです。どうせしなければならないことなら、喜んで積極的に勤めをこなしたいものです。また、頼まれごとをされたなら快く応えたほうが、頼んだ相手も気持ちがよいものです。
学院生一人ひとりがこういった晴れやかな心でもって“Faccio Io”、“Vado Io”精神で生活する学校は、ますます素敵だと思いませんか。

写真
写真は中学文化祭・若鳩祭
3年1組の作品
『聖ペトロ大聖堂(ペーパークラフト)と伊東マンショの凱旋(点描画)』

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