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MORNING TALK

朝の心

花は 黙って咲き 黙って散って行く

2012.11.23
朝の心

 「花は 黙って咲き 黙って散って行く」
 これは、柴山全慶(しばやまぜんけい)というお坊さんが書いた『花語らず』という作品の書き出しの言葉です。
 花は黙って咲いています。「ここで咲いていますよ」、「私を見てください」と自分をアピールしません。そして散るときも、散りたいとも散りたくないとも言いません。ただ黙々と咲き、散ってゆきます。花は、その時、その場で、その生涯を生き切っているのです。
 それゆえ花は美しいのでしょう。綺麗に見えるのでしょう。花は何も語りませんが、そこに一輪の花の命の神髄が見えてくるようです(『心のことば』参照)。

ところでカトリック教会では、今日 11月22日は、聖女セシリアの記念日になっています。2~3世紀頃、ローマの裕福な貴族の家に生まれたセシリアは、キリスト教が迫害された時代にキリスト者として生き、貧しい人を助けたり、殉教した人の遺体を引き取って埋葬したりしました。また、自分の家をカタコンブと呼ばれる地下墓地にしたり、聖堂(チャペル)にしたりしました。しかし、それが当時の支配者であったローマの総督に知られて、彼女は捕えられ拷問を受け、3日間の苦しみののち若くして殉教したと言われています。
現在セシリアは、どんな時にも「心のうちで神に音楽を奏でていた」と伝えられたことから、教会の音楽家の保護の聖人として人々から親しまれています。

 一輪の花の命と、聖女セシリアの命。限られた人生の中で「永遠に滅びぬ命の喜びが悔いなくそこに輝いている」ということが共通していると思います。「たとえ短くても、深く充実した人生を送れたら何も悔いることはない、輝き続けているのだから」と私たちに語ってくれているのではないでしょうか。
 
 日の沈むのが早くなってきたこの季節、一日が短く感じられます。与えられた一日一日を、深く過ごしたいものです。

写真
写真は中学文化祭・若鳩祭
1年2組の作品
「スカイツリーin宮崎」
生徒一人ひとりが作ったスカイツリーです!

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