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MORNING TALK

朝の心

クリスマス献金

2012.12.17
朝の心

 今年のクリスマス献金は、東日本大震災の復興に捧げます。中でも、岩手県の大槌町で震災直後からボランティア活動をしているカリタス・ジャパン大槌ベースに送りたいと思っています。大槌ベースは、カトリックの九州地区の担当地域ですし、以前、学院におられたサレジオ会員の古木神父様がベース長となり、責任者として活動されているところだからです。
 3日ほど前、古木神父様に今の状況を尋ねてみました。寒さが厳しくなって雪かきが多いということや、炊き出しや仮設住宅を訪問し、皆でお茶を飲みながら語らう場を提供していることなどを話してくださいました。また今月は、コンサートやエンタティメントなどを取り入れたクリスマス会を、その仮説住宅で計36回も行うのだそうです。そして神父様は、「力作業の手伝いや、食べ物などを提供する支援も大切だが、一番喜ばれるのは“いっしょに寄り添う”ことだ」とおっしゃっていました。つまり、さまざまな作業や支援も、最終的には「人の心とのつながりに向きあう必要がある」ということです。
 さて、もうあと10日ほどでクリスマスを迎えます。日本でのクリスマスが、寒い時期にあるのはいいなぁと思います。なぜならクリスマスは、暖かな気持ちを味わえる良い機会だからです。その暖かさとは、心の温もりです。古木神父様がおっしゃるように、ボランティアで大切なのが「いっしょに寄り添うこと」だとすれば、今、私たちが生活しているこの場でも、身近な人にできることだと思います。救い主イエス・キリストが赤ん坊の姿で誕生したことには意味があるのです。赤ん坊を抱くときは、そうっと抱かないといけません。部屋の温度に常に気を付けないとすぐに風邪をひいてしまいますし、お腹が空くと泣きます。小さくデリケートなことへの気遣いが、赤ん坊には必要なのです。そういった細かな思いやりや気配りこそが、人の心に温もりを与え、人と人が「いっしょに寄り添うこと」となるのではないでしょうか。
 クリスマスを迎えるにあたっては、自分の身近な所で身近な人に、少しでも「寄り添う」心を持ちたいものです。そして、その暖かく温もりある気持ちを、募金という行為を通して、少しでも被災地に届けることができればと思っています。

写真
写真は学院玄関にある質素な馬小屋

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