MORNING TALK
朝の心
自分を克服したら次の自分ができる
- 2013.03.15
- 朝の心
春の訪れを感じる頃になりました。
学院の校内にも、あちこちで春の花が咲き始めています。「こんな花があったのか」と今まで気付かなった花が、次々に顔を出してくれています。
ところで春の代表的な花と言えば、日本ではやはり桜ではないでしょうか。実は、ただ暖かくなっただけでは桜は開花しません。冬の厳しさが必要なのだそうです。言い換えれば、その冬が暖冬だとなかなか開花しないのです。桜の蕾は、厳しい寒さを乗り越え、2〜12℃の低温にさらされ、少しずつ暖かくなってからようやく膨らみ、やがて開花していくのです。
先週末、中学3年生以上が参加した進学講演会で、立命館大学の先生がとてもためになる話をしてくださいましたね。中でも特に印象深く残ったのは、「今の自分を克服したら次の自分ができることを『成長』と言う」という言葉と、「一番の敵は自分である」というお話です。今の恵まれた環境にぼんやりつかっているのではなく、この恵みを最大限に生かし、将来に向けて歩んでほしいということでした。まさに、寒い冬を乗り越えてこそ開花する桜のように、だと思いました。
春です。桜をはじめ、たくさんの花々が「待ってました!」とばかりに咲き始めようとしています。そこには厳しい季節を耐え忍んだからこその美しさがあり、暖かさを感じることができます。それぞれの学年を締めくくるこの時期、自分自身を今一度しっかり見つめ、この恵まれた環境にただ甘えるだけでなく、己に打ち克つ姿勢を静かに思い出しましょう。そして一年後の来年の春には、今の自分よりもさらに美しい花を咲かせることができるように、一歩一歩成長していきましょう。
写真は校長室にある華道同好会作品:古川亜里朱さん(1−B)