朝の心
いつやるか?今でしょう!
- 2013.05.10
- 朝の心
有名予備校の講師が言った「いつやるか?今でしょう!」という言葉が、今とても流行っています。もともと現代文の先生である彼が、現代文を理解するには漢字の勉強が非常に重要であるにも関わらず、実際に漢字を学ぶ生徒が少ない現状を見て、「漢字の勉強はいつやるか?」「今でしょう!」と、ごく自然の流れの中で発した言葉なのだそうです。とても積極的な言葉で、先月の始業式で皆さんにすすめた「自らすすんでする」「faccio Io」の精神につながっていると思います。
これに対して私たちは、「そうは言っても…」という思いをたびたび抱いているのではないでしょうか。これは、東日本大震災の直後に朝日新聞社が設立した「ニッポン前へ委員会」のメンバーである神里達博先生が、これからの日本を考えるにあたって発表されたときに出てきた言葉です。「そうは言っても…」の「そう」は、今まで話し合ったことのすべてが「そう」でまとめられてしまい、自らあきらめ、妥協的な結論に導くためのまるで逃げ言葉のようだから、使わないようにしようという、自戒を込めての提言でした。
来週行われる新学年最初の定期テストに向けて、今日から試験準備期間に入ります。今述べた二つの言葉は、試験勉強に取り組む私たちの姿勢を象徴的に表しているのではないでしょうか。先生からも親からも勉強するように促され、何より自分でも勉強しなければならないとわかっていても、いろいろな理由をつけて言い訳しながら「そうは言っても…」という姿勢をとるのか、「いつやるか?今でしょう!」の姿勢で早いうちから準備を始め、時間を惜しんでコツコツ努力するのかは、自分次第です。
戦国武将の一人、上杉謙信が次のような言葉を残しています。
「運は天にあり、鎧は胸にあり、手柄は足にあり」
運不運は自分では決められません。胸に鎧を着けて身を守るように、すすめや命令は自分自身を守ることができます。そして成功するか否かは、自分の積極的な行動にかかっていると言えるのです。
試験に向けて、今こそ皆で頑張っていきましょう!!
写真は華道同好会の西村 萌花(3−D)の作品