MORNING TALK
朝の心
倍返し
- 2013.11.07
- 朝の心
「倍返し」という言葉が、近ごろ流行っていましたね。ドラマ「半沢直樹」では、「倍返し」は相手に対する復讐として使われた言葉でした。
しかし、イエスの説く「倍返し」は少し違っています。聖書には次のように書かれています。
「私の言葉を聞いているあなたがたに言っておく。敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬をも向けなさい。上着を奪い取る者には、下着をも拒んではならない。…人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい」(ルカ6・27〜31)
実際イエスは多くの人から迫害され、裏切られました。そして最後には、十字架に付けられ殺されたにもかかわらず、彼が亡くなる前に父なる神に願った言葉は「父よ、彼らをお赦しください」でした。最後の最後まで、復讐ではなくゆるしを願ったのです。
つまり、イエスの説く「倍返し」とは、自分はしてもらえなかったなら、友だちや兄弟にはしてあげようとか、気の合わない人には、あえてこちらから挨拶しようとか、自分は傷つけられたので人にはやさしくしよう、といったことではないでしょうか。
「憎しみは憎しみを生み、暴力は暴力を生みます。ゆるしだけが愛を生むのです」(トニー・グリン)。