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MORNING TALK

朝の心

欠点を指摘し、また、直してくれる友人

2014.01.31
朝の心

 先週の金曜日にドン・ボスコの祝いを記念して、「みことばの祭儀」がありましたね。正式には、教会では今日1月31日がドン・ボスコの祝いとなっています。そこで今日は、ドン・ボスコの学生時代のエピソードを一つ紹介したいと思います。
 ドン・ボスコが学校に通っている時、腕白どもからいじめられている、一人のおとなしそうな級友がいました。ルイジ・コモロという少年です。正義感が強く、血気盛んだったドン・ボスコは、コモロを助けようとして、腕白どもをなぎ倒します。ところがコモロはドン・ボスコの腕力には感心するものの、「君の怪力には恐れ入った。だけど、神様が君に腕力をくれたのは、仲間を張り倒すためではないんだよ。僕たちが愛し合い、ゆるし合い、危害を加える人たちをもゆるすこと、これこそが神様のお望みなんだよ」とたしなめたのです。
 ドン・ボスコにとってコモロからの忠告は衝撃的でした。そして自分にはない落ち着きや穏やかさ、またどんな人をもゆるすコモロの姿勢に惹かれていきました。こうして二人は親友となり、互いに切磋琢磨して成長していくのです。ドン・ボスコは自叙伝の中で、「この時以来、彼は生涯の親友となりました。わたしはキリスト者としての生き方を彼から学んだ」と語っています。のちにドン・ボスコは青少年たちのために働くようになりますが、その柔和で穏和な姿勢や、どんな侮辱にも耐える心の広さは、友人コモロから大きく影響を受けたにちがいありません。

 友だちにはいろいろなタイプの人がいます。しかし、たくさん友達がいるから十分だとか、楽しい仲間がいるから良いとは限りません。古代ギリシアの哲学者デモクリトスは「多くの愚者を友とするより、一人の知者を友とすべきである」と言っています。そして、ドン・ボスコは「欠点を指摘し、また、直してくれる友人がいなければ、謝礼を払ってでも、この貴重なことを誰かにしてもらいなさい」と。
さて、皆さんはどのような友人を持っていますか。また友達にとってあなたは、どのような友人となっているでしょうか。

写真
写真は華道同好会の作品

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