朝の心
うるう秒
- 2015.07.10
- 朝の心
皆さんが定期テストに必死に取り組んでいた先週の7月1日、午前8時59分59秒と9時00分00秒の間に「うるう秒」として1秒が挿入されました。地球の自転などに基づく「天文時間」と、原子時計に基づく「原子時間」のわずかなずれを修正するためだそうです。
たかが1秒ですが、高度なコンピュータ社会の現代では、実は重大な1秒となります。近年のコンピュータ技術の進化により1秒あたりの処理能力が高まった上、ネットワークの発達で多くの機器が相互に接続され、いろいろなシステムへの影響が心配されたからです。この1秒の「うるう秒」を迎えるにあたり、関係者は半年以上も前から準備に追われ、「うるう秒」挿入後はあらゆる機器のチェックなどに労を費やすことになりました。
このような「うるう秒」の話を聞くと、時間の大切さを考えさせられます。例えば、一年でもっとも長い休みである夏休みがもうすぐ始まります。休みですから、常日頃の疲れを癒したりリフレッシュしたりするために、のんびり過ごすことは大切です。ただ、のんびりしすぎていると、気付けばもう二学期が始まるのに宿題がだいぶ残っている、とか、この休みに何をして過ごしたのだろう、という状況になりかねません。
時間には限りがあります。うるう秒のように1秒単位で時間管理をする必要はありませんが、自分に与えられた時間をいかに充実させて有効に使うか、考えてみましょう。
最近、次のような言葉を読みました。「私が無駄に過ごした今日は、昨日亡くなった人が痛切に生きたいと思った一日である」(『心の荷物おろす108の知恵』参考)。
一日一日、人それぞれの過ごし方があるでしょう。あせらなくていいと思います。人と比べる必要もありません。しかしながら、与えられた今のこの時間を、自分なりに、大切に生きたいものです。
「人は昨日にこだわり明日を夢見て今を忘れる」
写真は華道同好会
押川凛さん(1−2)の作品