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MORNING TALK

朝の心

臭いのもとは何?

2015.10.24
朝の心

ある部屋に泊まった時、強烈に嫌な臭いに気が付きました。消臭スプレーをそこら中にかけましたが、臭いは消えません。結局その臭いのもとは、部屋の中にあるトイレの排水溝が原因だと分かりました。どうりで、いくら消臭スプレーをかけても窓を全開にしても、一時は収まるものの、また独特の臭いが戻ってくるわけです。
 
さて、これを人間関係にたとえてみましょう。目の前に嫌な人や気の合わない相手がいる、あるいは嫌な事や不満に思うことがあったとします。それが、さっき話した嫌な臭いみたいなものです。これに対して、相手を変えたり無視したり、逃げたりなどといろいろな対策を取れば、一時的には嫌な臭いをかわし、避けることができるかもしれません。しかし、きっと別のところで、同じように苦手な人や不満に思うことに遭遇するはずです。それは、本当の根っこの問題、つまり嫌な臭いの原因である汚物を取り除いていないからです。ここを解決しない限り、また時間が経てば嫌な臭いは再発します。そしてこの汚物というのは、実は自分自身の中にあります。なぜなら汚物は、自分が食べたり飲んだりしたものから出来ているからです(『人間関係が「しんどい」と思ったら読む本』参考)。

 聖書には次のような言葉があります。
「あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中にある丸太に気づかないのか。兄弟に向かって『あなたの目からおが屑を取らせて下さい』と、どうして言えようか。自分の目に丸太があるのではないか。偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け」(マタイ7・3〜5)。
 
人をしっかり見る、つまり相手のことを理解し受け入れるためには、自分の目の中の丸太を取り除かなければなりません。では、丸太とは何でしょうか。自分の汚物とは、いったい何なのでしょうか。
丸太も汚物も、使い方次第で大切な素材となるものです。丸太は燃料になり、汚物は肥やしにすることができます。
大切なのは、丸太にしろ汚物にしろ、その根本的なところをしっかり見つめ、向き合っていくことだと思います。

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