朝の心
トイレの日
- 2015.11.25
- 朝の心
私たちが毎日使っているものの中には、もしそれが急に使えなくなったり、なくなったりしたら困るものがいろいろあります。中でも最も困るのは、トイレではないでしょうか。
今日(昨日) 11月19日は、国連が定めた「トイレの日」です。
ユニセフの報告によりますと、現在、世界で三人に一人は未だにトイレを使えない状況にあるそうです。九億五千万人もの人々が、屋外で排泄を行っています。そこには大きな問題があり、排泄物に含まれる病原菌が人の手やハエなどの虫、川の水、地面などを介して人の体に入り、下痢や風邪などの病気を引き起こすのです。その結果、一日に約千人もの人々が命を落としています。特に免疫力の弱い子どもたちの状況は深刻です。また、トイレがないために学校に行けない子どもたちもたくさんいます。
その点、日本は世界的に見て、とても衛生的な国です。海外に行くとよくわかりますが、日本のようにどこに行ってもトイレがあって自由に使うことができ、かつきれいに掃除されている国は、それほど多くはありません。
以前流行った「トイレの神様」という歌にもあるように、日本では古くから、トイレを掃除すると心がきれいになるとか、トイレ掃除の仕方をみると人間性がわかるというふうに考えられてきました。最も汚い場所をどれだけきれいにしているかというところに、日本人は価値を見出してきたのです。
私たちの学校のトイレはどうでしょうか。自分が使った後、次の人が気持ちよく使えるようにしていますか。トイレ掃除の当番にあたった人は、どのような気持ちで取り組んでいるでしょうか。いま一度きれいなトイレが当たり前にあることについて考え、そこに感謝の気持ちを持ってみてほしいと思います。
トイレだけではありません。普段からそこにあるのが当たり前になっているけれど、もしなくなったら大変な物や場所、そして人に対しても、私たちは感謝の気持ちを持ちながら関わっていきたいものです。