朝の心
つまらないと思う仕事を「意味のある仕事」に
- 2017.07.13
- 朝の心
日直の仕事,放課後の掃除など,みなさんの日常には正直面倒でつまらないと思ってしまう仕事がいろいろとありませんか。「置かれた場所で咲きなさい」などのベストセラーで知られる渡辺和子シスターは,ある本の中で次のような体験談を紹介しています。シスターの修道院では,チャペルに最初に入った人がカーテンを開けることになっていました。冬だと,ガスストーブの火も点けます。当時の渡辺シスターはいつも一番最初にチャペルに行っていたので,カーテンを開けるのもストーブを点けるのもシスターの仕事でした。修道院には渡辺シスターより若いシスターもいたので,必ずしも渡辺シスターがしなければいけない仕事ではありませんでしたし,時にはなぜ若いのにもっと早く来て仕事をしないのかと若いシスターに腹立たしさを感じることもあったそうです。
しかし,シスターはあるときから考え方を変えます。「このカーテンは家庭の問題で悩んでいる○○さんのために開けよう」「このカーテンは母の冥福のために開けよう」「このカーテンは病気で入院している友人のために開けよう」などと,12個あるカーテン一つひとつに意味を持たせながら開けることにしたのです。すると,早朝に起きて心を込めながらカーテンを開けることが,次第に大切な行為だと思えるようになり,やがては「カーテンを開ける仕事は人にはさせない。わたしがやる。」とさえ思うようになったそうです。
日常の様々な仕事をつまらない仕事と思うのではなく,自分から意味のある仕事にしていくと,不思議と人は幸せを感じます。そして,自然と笑顔になってその仕事に取り組むようになるので,周りの人も幸せになっていきます。日常の小さなことに心を込めて,そして自分なりの意味づけをして取り組んでいくことができれば,人生はどんどん豊かになっていくと思います。