朝の心
色々な幸せのカタチ
- 2018.05.01
- 朝の心
皆さん、おはようございます。
皆さんはNHKの「みんなのうた」という番組を知っていますか?
ずいぶん昔に「みんなのうた」で放映されていた古い歌を、最近思い出しました。当時は不思議な歌だなと思っていたのですが、今改めて考えると、よく考えられて作られたんだなと思います。
歌の内容をかいつまんで説明します。あるところに深い河でへだてられた二つの地域がありました。一方は赤い国、もう一方は青い国。それぞれ何もかもが赤か青の色をしています。どちらも自分の国が一番だと思っていて、自分の色以外に幸せなどありえないと言いあっていました。するとあるとき、川が水を増して洪水が起き、2つの地域を一つにしてしまいました。すると赤と青が混ざって、すべてが紫になってしまいました。赤の国の生き物も、青の国の生き物も、自分が紫になったことを驚きながらも、そんな「紫色の幸せ」があることに気づいていくのでした。
ちょっと調べてみると、この歌詞にはこの当時のアメリカとロシアの間の対立が重ね合わされて描かれているとのことでした。子どもの歌とはいえ、何とすごいテーマを描いていたのかと、今更ながら驚かされました。
さて、今本校には、フィリピンのカリタス・ドンボスコ・スクールから6人の仲間が訪れています。この一週間は授業に参加して、フィリピンの国や学校を紹介してもらっています。お昼などを一緒に食べたり、廊下であいさつしたりするのを見て、実は私は皆さんの変化を感じているところです。お互いに笑顔を向けながら、今までにない幸せの形を見つけているのではないかと思うのです。
自分の生活が一番だ、自分の生きる環境以外に幸せはないと言って自分の考え方を固めてしまうと、それ以外の幸せの形を受け入れられなくなります。しかし、色々な人との友好的な出会いは別の形の幸せがあることを私たちに教えてくれるのです。
フィリピンの生徒たちを見ていると、私たちに欠けていたり、私たちが学ぶべきことがたくさんあると感じます。もちろん、彼らも同じように感じていることでしょう。あと少しの滞在ですが、お互いに新しい「幸せの形」をたくさん見つけていけたらなと思います。