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MORNING TALK

朝の心

ともに祈る家族

2019.05.30
朝の心

先日、あるカトリックの雑誌で面白い記事に出会いました。

大分の教会には、あるユニークな習慣があるそうです。それは「マリア様の家庭訪問」といいます。小さなマリア様の像が約一週間ごとに、教会の信者の家庭を訪問するというものです。信者さんから信者さんへと手渡される紙袋には、布に包まれたマリア像と一緒に一冊のノートが添えられ、その最初のページには次のように書かれています。「マリア様の家庭訪問は、家族で一緒に祈ることが難しい今にあって、この訪問をきっかけに家族が一緒にマリア様の前で祈ってほしいという願いから生まれました・・・。」

このノートにはマリア様が訪問した家庭ごとに、一言ずつ何かを書き残すようになっています。例えばこんなものもありました。「マリア様が我が家にいらして下さり、娘がとても喜びました。早速一緒に祈り、家の中が温かい空気になりました。毎日、慌ただしく過ぎる中でしたが、朝と夕は感謝の祈りを捧げることができました。ありがとうございました。」
マリア様に一緒に祈るということが、家族のつながりを喜びに満ちたものとして再確認させてくれるものになっていたのかもしれません。

さて、中学校では今週末に「家族に捧げる感謝の集い」が行われます。普段はなかなか言えない「ありがとう」を、ご家族の皆さんに様々な方法で伝えることはとても尊いことです。それともう一つ、私からおすすめです。ご家族で一緒にお祈りを捧げる時間を持ったらいかがでしょう。家族みんなが同じ方向を向き、神様に向かって手を合わせ、互いのことやその場にいない家族のために祈りを捧げるのも、とても意味のあることだと思います。ともすれば互いに忙しく、ばらばらになりかけてしまう家族のみんなに、きっと一緒にいる「よろこび」や「愛」を再確認させてくれるはずです。

マリア様が皆さんの家庭に、感謝と喜びと愛のひとときをもたらして下さいますように。

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『大公の聖母』(ラファエロ)

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