朝の心
言葉のちから
- 2022.02.13
- 朝の心
今日の朝の心では私が中学生の時に体験した話を皆さんと分かち合おうと思います。
中学3年生の時、担任の先生がプランターと夕顔の苗を買ってきてベランダで育てることになりました。私と一人の友人はそれぞれ勝手に担当の苗を決め、その苗に勝手に名前を付け、勝手に我が子のように見守ることにしました。
落語の「寿限無」から発想を得た私は良い言葉や好きな俳優さん、スポーツ選手の名前を詰め込み、長い名前を付け、一方友人はこの場では言えないような汚い言葉の名前を付けました。
私は1日に3回、自分の名付けた「スーパーボブデイビットソン・アンハサウェイ・ジュリアスティーブンセガール(中略)ハッピーラッキーポジティブマン」に声を掛け、クラスの女の子たちの冷たい視線を背中に感じながら、誉め言葉と励ましの言葉をその苗にかけ続けました。一方で汚い名前を付けた友人は時々苗を見に行っては「早く大きくならんか、馬鹿野郎」と冗談半分でその苗を罵り続けました。
すると三週間後に変化が現れました。私が励まし続けた苗は、育てていた6株の中で一番大きく育ち、葉の数も多い、力強い夕顔に成長しました。そしてなんと友人が汚い言葉をかけ続けた苗は枯れてしまったのです。水やりの担当は別のクラスメイトがやっており、日当たりも大きくは変わらない場所でしたので、ほとんど同じ環境で育てていたことになります。私は中学生ながら、言葉の持つ力の大きさに驚きました。
もしかすると皆さんも同じような話や実験を聞いたことがあるかもしれません。この「いい言葉と悪い言葉と植物の関係性」に関する実験は有名でいろんな場所でやられています。残念なことに多くの科学者や専門家の方々は植物の成長に言葉は関係しないと結論付けています。私もここでこのような話をすることで、あとで理科の先生から怒られてしまうかもしれません。
しかし私はこの時の体験から言葉は植物の成長に影響を与えると信じています。
植物ですらこんなに成長の違いが出るのであればわれわれ人間の心は言葉によってどれほど大きな違いが出るでしょうか?悪い言葉は相手を枯らしてしまいます。誉め言葉や励ましの言葉は大きく成長させることができます。いい言葉を掛け合うことで友達や家族同士でお互いの心を大きく成長させることができるといいですね。