朝の心
新しい命
- 2022.04.21
- 朝の心
皆さん、おはようございます。あれだけたくさん咲いていた桜が散り、新緑がまぶしい季節になりました。1年生の皆さんは新しい校舎や新しい教室をそろそろ見慣れてきた頃ではないでしょうか。
ときおり自然界に目を向けると、実に不思議だなと思うことをたくさん見つけることができます。冬の間、葉っぱを全部落とし、幹と枝だけの寒々しい姿になった木を見ると、まるで死んでしまったかのように思えます。でも、その木々が春のこの季節になるとたくさんの花を咲かせ、青々とした葉っぱを芽吹かせ、まるで命の壮大さを歌い上げるかのように私たちに見せてくれます。このように、自然界が力強い生命力を見せてくれる季節に、カトリック教会は「復活祭」、いわゆるイースターをお祝いします。復活祭とは、キリストが十字架にはりつけにされて死んだにも関わらず、そのあと、復活して弟子たちの前に現れたことを思い出す祭りを指します。つまり、復活祭というのは「新しい命」の祭りとも言うことができます。
キリストが復活した時の状況を、聖書は次のように伝えています。キリストの遺体を納めていた墓が空っぽになっているのを発見した一人の婦人が、弟子たちのところに走っていってそのことを知らせた。それを聞いた2人の弟子たちも走って墓を見に行った。するとそこには、キリストの体を覆っていた2枚の布だけが残されていた・・・。
復活して、「新しい命」に生きることになったキリストには、古い布、古い服は必要なかった、すなわち、新しい服が用意されていたのだとも考えられます。
私たちは毎日、洗濯された新しい制服に袖を通します。これはとても象徴的です。わたしたちは毎日「新しい命」を生きているのです。その命はまだ誰も生きたことがありません。昨日と同じことが起こるとも限りません。だからこそ、失敗をしても、どうにもうまくいかなくても、いつも「新しい命」は用意されていて、私たちは新しい希望に生きるチャンスが与えられているのです。
今日与えられたこの「新しい命」で、わたしたちはどんな時を過ごすのでしょうか。生命力あふれる木々に負けない元気さでどんどんチャレンジして、昨日よりもさらに素晴らしい自分を作っていきましょう。まずは、元気の良い朝のあいさつからスタートです!