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MORNING TALK

朝の心

学校給食という「パン種」

2023.09.14
朝の心

おはようございます! NPO法人せいぼの山田と申します。

 皆さんとは、課外活動のYour Bible Projectでご一緒していて、マラウイコーヒーの販売活動に、主に関わらせて頂いております。きっと、皆さんも一度は、校内で見て頂いたことがあると思います。何で、マラウイなの?とか、NPOが何か販売していいの?とか色んな疑問があると思います。今回はこの「朝の心」で、そうした皆さんがお持ちである疑問にお答えすると同時に、Your Bibile Projectを意識して、聖書の言葉と繋げていければと思います。

 聖書の言葉として取り上げるのは、「パン種」という言葉です。まず、どんな箇所で使用されているか、一部をご紹介しますね。例えば、「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる」(ルカ13:20-21)とあります。よって、聖書では「全体を大きくするために混ぜる大事な要素」のように使われています。聖書で「パン種」と日本語訳になっている言葉は、「発酵させる」と訳すこともできる動詞にもなることができます。こうした用例と文脈から、「パン種」は、「全体を支える大事な要素」、「風味を発酵させるように豊かにしていくもの」と考えることができそうですね。

 続いて、この単語が持っているイメージです。先ほどご紹介した用例では、「女が」とあったので、女性がパン種を使っていましたね。さらに、「パン種」という言葉自体、そもそも実は聖書の元の言語のギリシャ語では、女性名詞なんです。従って、「パン種」を混ぜる人、すなわち物事をよりよく調理してくれる人を、女性的な優しさで捉えているのかもしれませんね。

 さあ、話は写ってアフリカの大地へ飛びます。皆さん、よくアフリカの人の写真で、女性が頭の上に水を乗せて運んでいたり、家で沢山の子ども達に囲まれて料理をしていたりする写真を見たことはありませんか。東アフリカの小国、マラウイでも、そんな光景があります。そして、私たちNPO法人せいぼが支援をしている学校給食の提供現場でも、活躍しているのは女性たちです。朝ご飯をマラウイでは学校給食にしています。それはなんでだと思いますか?それは、子ども達の勉強する上での大事な栄養素、やる気に繋がる大事なもの、つまり聖書で言えば「パン種」になるからです。

 マラウイで摂られる給食は、何と1食15円です。皆さんが購入して下さっているコーヒーは、1袋約1,000円だと思います。さあ、何人の子どもたちの給食になりますか?何人の命、そして将来のための教育の「パン種」になっているでしょうか。

 答えは約70人分です!そして、販売されているコーヒーは、フェアトレードの認証をマラウイで受けているため、フェアトレードプレミアムとよばれる付加価値が付き、農園のコミュニティのために使われます。皆さんが買うコーヒーは、現地の人々の成長のため、大きく膨れ上がる「パン種」になります。そして、現地でゆっくり蒸発していきます。

 いかがでしょうか。NPOである私たちがなぜコーヒーを販売しているか、そしてYour Bible Projectを通して聖書の言葉との繫がりを理解するお手伝いになりましたでしょうか。皆さんが約10年後、社会で働く中心になる頃、もしかしたら次のIT大国、新規ビジネスを生み出す国は、人口が比較的増え続けるアフリカかもしれませんし、皆さんの務める会社に、マラウイ人がいる可能性もありますよ!

皆さんが蒔いた「パン種」の実りを、将来見ることになるかもしれません。

さあ皆さんも、マラウイで朝食を食べている子どもたちを創造して、朝から元気に一緒に頑張りましょう!

376395672_972259437186078_15095207313171375_n.jpg (フェアトレードコーヒー販売に携わった生徒たちとお世話になった山田真人さん)

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