朝の心
エクソソーム?
- 2023.10.29
- 朝の心
皆さん、エクソソームという言葉を聞いたことはありますか?エクソソームとは細胞一つ一つが細胞内に持っている非常に小さな粒状の物質で、「従来、細胞内の不要なものを除去する「ゴミ袋」とみなされていましたが、近年、放出した細胞から別の細胞に取り込まれることがわかり、細胞間のコミュニケーションツールの役割を担っているものとして注目されています。」※例えば、あるガン細胞が他の特定の細胞をガンにするエクソソームを放出することでガンの転移が起こっていたり、逆に壊れた細胞を修復する情報を持ったエクソソームが存在するなど、美容や医療など、すでに活用されている分野があります。
人体の中でもっともエクソソームを発しているその人に最も影響力の持つ身体の部分は脳細胞がつまった脳ではなく意外にも腸なのだそうです。腸の中には千兆を超える細菌が生息しており、それら一つ一つが出すエクソソームは脳細胞が出すものの9倍になるとも言われています。お腹の中の菌は近くにいる人に感染していくため、一緒にいる人たちの趣味が似てきたりするのは同じ菌、同じエクソソームを共有するからではないかとも言われています。まだ全容が解明されていないエクソソームですが、目に見えない小さな小さな物質によって、私たちは何もしなくても周りの人に影響を与えているのかもしれません。
イエスはその当時のユダヤ教の指導者たちが見下し交わろうとしなかった罪人たちと一緒に食事を共にし、同じ時を過ごしていました。ドン・ボスコもアッシステンツァ(若者とともにいること)を大切にしていました。具体的何かをするということだけでなく、一緒に時を過ごすこと自体に、大事なこと、大切なメッセージを伝える力があるのかもしれません。人に寄り添うということによって、神の国のパン種は目に見えないところから社会を変えていくのでしょう。
【参照】
※星野歩子「エクソソーム研究でがん転移のメカニズム解明に挑む」『東京工業大学ホームページ』https://www.titech.ac.jp/public-relations/research/stories/next04-hoshino
〇フジテレビ『ホンマでっかTV』2023年9月20日放送回