朝の心
無意識の思い込み
- 2024.03.04
- 朝の心
わたしたちの脳は騙されやすいものです。私もすぐ騙されます。また思い込みというものは結構強力です。自分は知能が低いということを意識して「知能テスト」に臨むと、意識しなかった場合にくらべ30%以上スコアが下回ったという実験結果もあるそうです。これは学力の例ですが、様々な方面で、無意識に刷り込まれている思い込みが自分自身を制限してしまっている、ということがあります。より自分らしくあるためには無意識の思い込みから自由になるにはどうすればいいのでしょうか。
精神科医でもありマジシャンでもある志村祥瑚(しょうご)さんは「マジックも人の悩みも原理は同じ」で「思い込み」がもたらすものだ、として、思い込みから自由になるには「見えているものがすべてではない」ということを頭に入れておくことがまず大切だと説明しています。
「私たちの脳には1秒間に7ギガバイトもの情報が入ってきているといわれています。視覚、聴覚、触覚、味覚など様々な手段がありますが、それらをすべて意識することができないため、無意識下で取捨選択しています。例えば、いまこの瞬間、瞬まばたきをしていることやお尻が椅子に接している感覚を意識していましたか? 話すという1つのことに意識を向けていると、それ以外の情報はカットされてしまうのです。」
聖書の中では神から与えられた掟を守れない罪人は神から見捨てられている。病気も罪が原因と考えられていて病人も汚れていると人々は考え、そういう人たちに近づこうとはしませんでした。しかし、イエスはそんなことにはとらわれず病人をいやし、罪人を招いて食事をし、話をします。肉体だけでなく霊や魂、心など目に見えないものでわたしたちの人間性はできている、と先月のドンボスコ祭に来てくださった森山司教様もおっしゃっていましたね。
目に見えていることがすべてではないこと。目に見えていない大切な部分があるということを忘れずに、少しでも思い込みから解放されたいと思います。
参照:志村祥瑚『致知電子版』https://magazine.chichi.co.jp/articles/1925980268/