朝の心
ドン・ボスコの見た夢
- 2024.04.25
- 朝の心
今年度の学校目標「夢を一緒にかなえよう」はサレジオ会の「ストレンナ」を下地にしています。ストレンナとは毎年、サレジオ会の総長とよばれるドン・ボスコの後継者、つまり世界のサレジオ会、サレジアンファミリーのリーダーである神父さんが発表する、サレジオ家族の年間目標のようなものです。2024年のストレンナは「ドン・ボスコの夢、わたしたちの夢」です。このストレンナの解説の中でサレジオ会のフェルナンデス総長はドン・ボスコが9歳の時に見た不思議な夢に思いをはせるよう招いています。
少年ジョバンニはその夢の中で、多くの悪い言葉を使っていた若者たちや、イエスと出会い、先生としてマリアを紹介され、大量の野生の動物たちが優しい子羊に変わったり、大切な言葉をもらったりしました。「暴力はいけない」「ここが、あなたの働くべき場所です。謙遜で、強く、たくましい人になりなさい。この動物たちに起こっていることに、すぐに注目しなさい。それが私の子どもたちのために、あなたがしなければならないことなのです」。この言葉は、ドン・ボスコにとってたまたま見た夢ではなく、彼の人生を方向付けるような、彼の人生全体を彩る特別な夢となりました。夢で見た情景やもらった言葉が忘れられず、心の中で繰り返しながら勉強し、助けを必要とする若者のために生涯を捧げていったのです。寝ている時に見た夢が、生き方を導く夢になっていったのです。
ドン・ボスコが見た夢は神の夢でもあります。神は一人一人の人間に命を与えられるときに、このように生きてほしいという夢を込めて命を与えます。ドン・ボスコはその神の夢を生涯をかけて生きていきました。その意味でドン・ボスコの夢は私たちの夢でもあります。私たち一人一人に込められた神の夢を発見して生きていくこと、それが人間の人生であり、人間の幸せなのです。学院でのいろいろな体験を通してそのような夢を見つけ、育んでいってもらいたいものです。