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MORNING TALK

朝の心

今日わたしはリンゴの木を植える

2020.04.24
朝の心

皆さん、おはようございます。中学1年生の皆さんにとっては初めての「朝の心」ですね。朝のすっきりとした心で、私の話にちょっと耳を傾けてほしいと思います。

さて、7都府県に出されていた緊急事態宣言が先日全国に広げられ、私たちのいる宮崎県でもその宣言に合わせて、休校措置が新たにとられることになりました。3月の初めから考えるともう2カ月弱、「家の中に留まるように」、「ステイホーム」と言われ続けていますね。なかなか辛抱するのも大変なのではないでしょうか。そんな中でも、遊びや勉強だけでなくお家の手伝いなどをしてくれると親御さんから報告を受けると、大したものだとほめてあげたくなります。

昔、マルチン・ルターという人がいました。歴史の中では宗教改革を起こし、キリスト教の新しい一派、プロテスタントを興した人だと言われています。彼が残したと言われる言葉の一つに、次のようなものがあります。

「明日世界が終わるとしても、わたしは今日、リンゴの木を植える。」

もし、明日世界が破滅に向かうことが分かっていたら、私たちは何をするでしょうか。全財産を使ってどこかに逃げるでしょうか。どうせ何をやっても無駄だから、豪華に遊びつくすでしょうか。こういった破滅的な行為の裏には、絶望が心を支配している様子が思い描かれます。しかし、ルターはそんな時でも「希望」を捨ててはいけないと教えているようです。たとえ今リンゴの木を植えても、その実を食べられるのは何年も先のこと。もしかしたら自分は食べられないかもしれない。それでも、このリンゴの木の実を食べる未来の人のために、今できることを続けよう。明日や明後日、その先の未来に生きる人々に希望を託して、喜びをもって今できることをしていこう。そんな心意気が伝わってきます。

今の皆さんは、誰のために与えられた時間を過ごしているでしょうか。大きく制限されて、場合によっては命のリスクさえある今、将来の自分のため、また自分のためだけではなく人のため、さらには何年も先の未来の人のために、今できることを考えてみませんか。

「明日世界が終わるとしても、わたしは今日、リンゴの木を植える。」

希望を忘れず、今いただいている命の炎を、誰かに伝えていける人になりたいですね。

りんごの木のイラスト【2020】 | 木イラスト、リンゴ イラスト、りんごの木

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